錬金術。 遥か昔に存在したもの・・・。

石を魔力で金属に変えてしまう術・・・。

 

+Endress Sorrow+

 

Act.4 ホムンクルスの少女

 

「ふぁ・・・。」

しげるは、細流の作ったホットドックを食べていた。

「しげ、食事中にあくびって・・・寝不足?」

ささらがしげるに話しかけた。

「ん?誰かを理解しようと思ったら・・・それなりに苦しむのよ。それで疲れて寝不足になるのさ。」

しげるが少し眠たそうに話した。

「まぁ・・・理解をしてあげれたからよかったよな・・・。」 ささらが、細流としげるの方向を見てニヤリとした。

「もしかして・・・早起きしたときに見られたのかな・・・はずい・・・」

「しげるさんの肩・・・暖かくて・・・やさしくて・・・良かった。でも、見られたのは恥ずかしい・・・。」

二人は、それぞれ同じようなことを思っていた。

「なぁ・・・。」 しげるが、洗濯物をしていた細流に声をかけた。

「どうか、しました?」

白いYシャツを着た彼女は・・・清楚で可愛かった・・・。

「なぁ・・・ 別にさんを付けないでもいいんだけど・・・。」

しげるは、ちょっと恥ずかしく、そして困った顔で細流に問いかける。

「え・・・なぜです?」 首を傾げる細流。

「だってさ、そうしないと・・・僕は細流さんのことを呼び捨てできないからさ。」 しげるは、思いをぶちまけた。

「そしたら、しげる兄ぃって呼んでいいですか?」 思い切り赤面した細流も、思いをぶちまけた。

「いいけど?」 しげるは、あっさり答える。 「やったぁ!しげる兄ぃ!」 細流は、喜びのあまりしげるに抱きついた・・・。

「あ・・・」 その後、お互いは思いっきり赤面してゆでだこみたいになっていた・・・。

「そういえば、終虎は?」 ささらが急に問いかけた。

「あいつ・・・作戦を遂行してから戻ってきてないな・・・。」 しげるが問いに答える。

「って!アイツから連絡がない!」 しげるが携帯端末の着信履歴を見る。

「ってことは・・・助けにいくよ!」 細流が叫んでワゴンに乗り込んだ。

 

「ドンガラガッシャーン!!!!」

工場の門をささらのナイス(?)な運転で破壊して、ワゴンは突き進む。

そこには・・・終虎が倒れていた・・・少し先には、巨大なピコピコハンマーを持ったセーラー服の少女が立っていた。

「情けないね♪お兄さん。」 少女は悪態をつくと、ものすごい速さでささらたちに近づいてきた。

「何?助けに来たの?」 少女はしげる達に問いただした。

すると少女はハンマーを思い切り振り下ろした。

「みんな一緒に、お墓にいっちゃえー!!!!」

少女は思い切り地面をたたくと、地面が急に盛り上がり破壊され、地面から槍の様に岩が隆起してきた。

「うわっ!」

「おっとっと」

「えい!」

三人は避けてバラバラになった。 「しげ!終虎と細流を連れて逃げろ!」 ささらが叫んだ。

「私なら大丈夫です!一緒に戦います。」

「それと・・・彼女はホムンクルスです」

細流がふいに言った。

「ホムンクルス?あの錬金術で作り上げられた人造人間のことか?」

ささらが問いかける。

「ええ・・・でないと彼女はあんな怪力を発揮することはできません。」

細流がささらに言った。しげるもふむふむと同意していた。

細流は背中に背負ってた袋から巨大なハリセンを出すと、何かを念じ出す。

ハリセンは赤い光を浴び、輝く。

「大丈夫・・・みたいだな。」 ささらは若干驚いて、確信した。

「なら・・・うちは逃げるよ。」 しげるは終虎を抱えて車に乗り込むと、ワゴンを激走させた。

「そうはさせないよ!」 少女は、またハンマーで地面をたたき。岩を隆起させる。

「させない・・・。」 細流は手を前にかざすと。 「風よ・・・私に味方して!」

すると、突風が吹いて隆起した地面をどんどん破壊していった。

「すげぇ・・・」

二人は、愕然とした。そして、しげると終虎を乗せた車はレジスタンスの基地へ走っていった。

チビ・・・俺が・・・相手だ。細流はそこの雑魚を始末してくれ!」

ささらが静かに言った、その声は怒りに満ち溢れていた。

「わかりました。」

細流は周りの警備員をハリセンと蹴りを主体とした格闘術でどんどん倒していく。

「私はチビって名前じゃないよ!雛・・・雛って言うの、よろしくね♪」

雛はささらにハンマーを振り突撃する

「きぇぇぇぇい!!!!」 ささらは腰に刺していた刀を抜き、ハンマーにあわせ防御する。

「くっ・・・小さいのになんて力だ・・・。」

ハンマーを刀で合わせたささらは、雛の怪力に驚いている・・・。

「でも。この一撃で決着をつけるんだ!!!」 ささらは刀を振り、ハンマーを弾いた。

弾かれたハンマーに振られ、雛は吹き飛ばされる。

「絶!」

ささらは力強く、そしてすばやく踏み込み、ひなの懐を狙い刀を抜き、懐を少しだけ切り峯打ちを入れた。 わずか・・・一秒の間だった・・・。

「きゃ・・・。」

雛はその場にしゃがみこむ。 「私が・・・負けるなんて・・・。」 雛は、その場に倒れこんだ。

すると・・・ 「ガーン!!!!!」 工場の炉が爆発した。

あらかじめ、しげるが工場のメインコンピュータにハッキングをかけて炉を暴走させておいたのだ。

「って!巻き込まれる!」 ささらが、溶けた金属類の波を見て叫んだ。

そして、雛をかかえて逃げようとした

「彼女は敵よ!なんで助けるの!?」

細流がささらを問う。

「あのなぁ!たとえ敵であっても・・・この子にはまだ未来があるんだよ!!!!」 ささらは、その場にあったバイクに乗り込み、走り出した・・・。

細流も後ろに乗った・・・。

数分後、万華鏡社の工場は炎と溶けた金属類に飲み込まれた・・・。

 

END

 

あとがき・・・。

さて、4話です。話を増すごとに3k4kって増えるこのテキスト量 いっつもテキストエディタ(MKEditor forWin)で書いてDreamwerverで加工かけるのですけど。

いつもそれに苦労してるから、コンバータでも採用しようかなって考えてます。 (´-`).。oO(今度からTerapad使おうかな。)

 

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